アラサーからボクシングを始めた話

こんにちは。

メディアレトリバーのライター【YAM】です。

突然ですが、皆さんは人生が変わる経験をしたことがありますか?

私の人生が大きく変わったのは、前回の記事に書いた愛犬との出会い。

そして、実はもう1つ私の人生に欠かせないものがあります。

それがボクシングとの出会い。

今回は私とボクシングにまつわる話を書いてみたいと思います。

目次

私、ガチのボクシングをしています

私はボクシングをしています。

厳密に言うと、最近はサボり気味なので「ボクシングをしたりしなかったりしています」が正しいかもしれません。

見た目とのギャップがあるのか、仕事で出会った人などに「ボクシングが趣味で…」と話すと、大抵驚かれます。

よく「ボクササイズみたいな感じ?」と聞かれますが、「ヘッドギアとマウスピースをつけて、マスボクシングとか軽めのスパーリングをする感じです」と答えるとさらに驚かれます。

ちなみにマスボクシングというのは、相手にギリギリ当たらない範囲内で攻防を行う実践練習のひとつ。

寸止めが意外と難しく、集中力が試されます。

スパーリングは試合を想定して行う、より本格的な実践練習。

あくまでも練習なので、ラウンド数や力加減は調整しますが、実際に打ち合います。

初めてのボクシングジム。そこには驚愕の光景が…

私はもともと10代の頃から格闘技に興味があり、「本気で人に攻撃するのってどんな気分なんだろう?」「非日常な体験ができそう」と思っていました。

でも、そんなことをすっかり忘れ、20代を無趣味なまま過ごし、30歳目前に。

転機となったのは、引越し。

新しい家の近くにボクシングジムを見つけ、ひとりで体験に行ってみたのが始まりでした。

ホームページに載っていたジム内の写真は清潔感があり、月会費も他のジムと比べて圧倒的に安かったのも決め手となりました。

ところが、体験の日、ジムに入ってみると驚愕の光景が…!

汗がしみこんで色が変わった床の木材、破れたままのサンドバッグ、エアコンは故障していて大型扇風機がブンブンと鳴る中、大汗をかきながらシャドーボクシングをするおじさんたち。

「あ、これは来る場所を間違えた」

瞬時にそう悟りました。

でも、「せっかく来たので、体験だけはして帰ろう」と一通りのメニューを教えてもらうことに。

ジムの会長からの「なんで来たの?」「何を目標にしているの?」という質問に目を泳がせながら適当に答え、ボロボロの更衣室で着替えを済ませました。

おだてられて入会を決意

体験は、ストレッチから始まり、縄跳び、ジャブやワンツーなどの基本的なパンチの練習、サンドバッグ、ミット打ちという流れ。

この中で、一番キツかったのが意外なことに縄跳びでした。

3分間跳びつづけることは不可能!

息が上がり、膝はガクガクします。

その疲れを引きずったまま、いざボクシングの練習へ。

ここで、私は盛大に褒められます。

「めっちゃ上手い!」

「本当に初めて?」

「素質あるよ!」

会長だけではなく、会員のおじさんたちにまで褒められ、単純な私は縄跳びの疲れが吹っ飛びました。

そして、体験が終わる頃には「もう一度ボクシングがしたい」とまんまと入会を決めてしまったのでした。

あの褒め言葉の嵐は、会長とおじさんたちがグルになって練った作戦だったのか…

真相は今もわかりません。

気づけばライセンスまで取得していた…

ボロボロのボクシングジムに入会した私は、その後もしっかりと練習に通いました。

新しいパンチやコンビネーションを教えてもらうのが楽しく、それまで習い事は長続きしなかった私にとって唯一続けられた趣味だと思います。

会員は年上のおじさんばかりでしたが、2歳上のお兄さん的存在と、10歳上のお父さん的存在の2人に特に可愛がってもらい、ジム通いがますます楽しくなりました。

定休日にも会長に許可を得て、ジムを開け、その2人と一緒に自主練をしたりもしていました。

気づけば、週に3〜4日はボクシングをしていて、体脂肪率が激減。

技術も身につき、会長から「大会に出ないか?」と言われるまでに成長したのです。

アマチュアボクシングの世界では、公式大会に出るために未成年と女性はライセンスが必要です。

地域ごとに設けられた会場で、シャドーボクシングや基礎体力などを審査され、合格したら晴れてライセンスを取得できるのです。

私もこの試験に挑み、ライセンスを取得。

アマチュアボクシングの「選手手帳」なるものを受け取りました。

結局、その直後にコロナ禍に突入したこともあり、今まで一度も公式戦には出ていませんが、手帳は大事に保管しています。

【まとめ】楽しさに理由なんていらない!

その後、ボロボロのボクシングジムは建物の老朽化を理由に移転。

徒歩で通えなくなったため、私は別のジムへ移りました。

仲良くなったおじさんたちと離れてしまったことで練習頻度は下がり、さらに今年引越したためにまた新たなジム探しが始まりました。

それでも、来年にはボクシングを再開したいと思っています。

ボクシングをしていると、日常では味わえない疲労感と痛みを経験します。

初めてパンチを受けた時には、「ぐぬっ」と自分でも聞いたことのない声が出ました。

信じられないほどの汗をかき、メイクも台無しになります。

「何が楽しいんだろう?」と改めて考えてみても答えは出ません。

きっと楽しさに理由なんていらないのだと思います。

平凡な言葉になりますが、何かを始めるのに遅すぎることはありません。

ボクシングジムにもさまざまな年齢の人がいます。

実家の母も最近山登りを始めたのだとか。

私もいくつになっても、夢中で汗を流してへとへとになってビールを飲む、そんな人生を楽しみたいです。

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