Digital Retrieverの、WEBマーケティングだいすきオタクディレクター・小塚です。
私はとにかく、WEBマーケティングがだーいすき!
朝起きて、GA4を開くのが楽しみ。Search Consoleで順位が上がっているのを見ると嬉しい。Ahrefsでドメインが育っているのを確認すると、ちょっと誇らしい。
でも、なんでこんなに好きなのか。
感情だけで語るのは簡単です。「楽しいから」「やりがいがあるから」——それはそうなんですが、今日は論理的に、頭を使って、ちゃんと言語化してみようと思います。
私自身、WEBマーケターとしてのキャリアは未経験からのスタートでした。それでも今、この仕事を天職だと思えています。
「WEBマーケティングにチャレンジしたい」とお考えのお客様。 「未経験だけど、この世界に飛び込んでみたい」と思っている未来のWEBマーケター。
どちらにも、読んでほしいです。
なぜこんなにWEBマーケティングが好きなのか。その理由を、正直に書いてみようと思います。
ファーストキャリアはアート解説SEOライター
WEBマーケティングとの出会いは、アート系のライターを始めた頃です。
子供の頃から、私はカルチャーに囲まれて育ちました。
洋服と読書がだいすきな母は、私の服を作ってくれた。信号待ちでは本を読んでいた。父は仕事終わりに毎日映画を見て、ゲームを一緒にやってくれた。家にはビートルズの詩集があって、マドンナのレコードがあった。
6歳か7歳くらいの、まだなーんにも考えてない頃。祖父が美術館に連れて行ってくれて、その時初めてロダンの「考える人」の彫刻を見ました。
そういう環境で育ったので、アート、音楽、映画、漫画——カルチャー全般に興味を持つようになりました。
大学時代には予備校で現代文の講師をするほど、日本語と文章を読むことが大好きでした。小説が本当に好きで、自分でも文章を書いてみたいとずっと思っていたんです。
「カルチャーに関係する仕事がしたい」
そう思ってはいたものの、具体的に何をすればいいのか分からない。そんな中で見つけたのが、アート系ライターの仕事でした。
私の一番最初のキャリアは、JUN INAGAWAというイラストレーター・漫画家の記事を書くこと。彼は「アナーキーちゃん」というかわいい女の子のキャラクターを描いていて、萌え系のイラストとストリートカルチャーを掛け合わせた独特の世界観を持つアーティストです。
当時、この組み合わせに衝撃を受けたことを覚えています。萌え文化とストリートカルチャーは、本来なら交わらない二つの文脈です。でも彼は、日本のオタクカルチャーにルーツに持ちながら、HIPHOPへの愛も隠さない。その矛盾を矛盾のまま提示する姿勢が、すごく誠実に思えました。
私自身もHIPHOPが好きだったので、この「異なる文脈の融合」という手法に強く惹かれたんです。
今思えば、これが後々WEBマーケティングで役立っているのかもしれません。「ターゲット設計」や「異なるチャネルの掛け合わせ」を考えるとき、私がJUN INAGAWAだった頃の記憶(は?)が蘇ってくる気がします。
文章を書く仕事もやってみたかったので、それはそれで充実していました。
でも、その仕事をしていく中で、当時のディレクターにこう言われたんです。
「ディレクターとか、マーケターっていうポジションで働いてみない?」
仕事を振られるライターではなく、仕事を生み出す側。雇用を生み出す側。
私はGiverタイプなので、この役割がすごく合っていました。そして、この上司は私の性格をちゃんと見抜いていたんだと思います。
未だに感謝しているし、一生感謝すると思います。本当にすごい人でした。
そうして私は、WEBマーケターになりました。このディレクターは直属の上司になりました。
「100日後に死ぬワニ」がまさかのWEBマーケティングだった件
WEBマーケティングの話題になった時、私がよくする話があります。
それは、「100日後に死ぬワニ」の話です。
当時、SNSで大流行していたあの漫画。私も一生懸命、毎日読んでいました。そしてワニが100日経って死んだ後、何が起きたか。
いきものがかりの新曲「生きる」がリリースされて、ジャケットにもMVにも「100日後に死ぬワニ」が使われたんです。
私は上司に得意げに言いましたよ。「いきものがかりの『生きる』聞きました?!100日後に死ぬワニがジャケで、感動しますよ」
そのとき、上司に言われたんです。「お前、めっちゃWEBマに引っ掛かってんじゃん」って。
そこで初めて、構造の全体像に気づきました。
100日間、毎日投稿される4コマ漫画。それ自体がコンテンツであり、エンゲージメントを生む装置であり、そして最終的にはプロモーションへの導線になっていた。SNSというプラットフォームの特性を完璧に理解した設計です。
もちろん私もいきものがかりの曲を聴いたし、見事にマーケティングファネルの中にいました。でも、それに気づいたときの感情は「騙された〜!!」という怒りではなく、「なるほど、こういう構造か」という知的な興奮だったんです。
それが最初から仕組まれていたのか、途中からそうなったのかは今でも分かりません。ただ、コンテンツとプロモーションの境界線が曖昧になっていく過程が、とても鮮やかでした。
その上司は、こうも言っていました。
「WEBマーケティングっていうスキルは、自分が正しい情報を伝えられるのはもちろんだけど、自分も騙されないための武器になる。自分を守るものになるんだよ」
これアフィリエイト記事なんじゃないの?このランキング1位の商品、本当に私に合うわけ?とか。
アオハルかよ!なWEBマーケティング「HUNGRY DAYS」で号泣
もう一つ、お気に入りのWEBマーケティング施策があります。
それは、カップヌードルの「HUNGRY DAYS」、通称「アオハルかよ。」シリーズです。
ワンピースのキャラクターたちが、現代の高校で学園生活を送っていたら——。
そんな「もしも」を描いたこのCMは、イラストを漫画家の窪之内英策さんが担当し、音楽はBUMP OF CHICKENの「記念撮影」という豪華な布陣でした。
このCMを見たとき、私はターゲット設計の完璧さに驚きました。
このCMのターゲットは誰か。
答えは、「この世の全員」なんです。
でも、それは「誰でもいい」という意味ではありません。複数のターゲット層に、一つのクリエイティブで同時に刺すという高度な戦略です。
BUMP OF CHICKENは30代〜40代にドンピシャ。学生時代の青春という普遍的なテーマは、年齢を問わず感情を揺さぶる。ワンピースは世代を超えて愛されている。窪之内英策さんの絵は、90年代を知る世代には懐かしく、若い世代には新鮮に映る。
つまり、異なる文脈を持つ要素を掛け合わせることで、ターゲットの網を最大化しているんです。しかも、それぞれの要素が互いの価値を高め合っている。
この「掛け算の設計」に、私は心を動かされました。そして思ったんです。
こういう、構造的に美しい仕事がしたい!
INTP-Tと、穴の開いた器の話
正直に言うと、私は自己肯定感が低い方です。
MBTIはINTP、でもってINTP-T。どう考えても暗そう。
論理的で悲観的、完璧主義で理屈っぽい、いわゆる「捻くれ系」です。
このタイプは結構厄介で(読んでる人にいたらごめん)、何かを成し遂げても「まだ不十分だ」と自己批判してしまう。達成そのものよりも、達成できなかった部分に目が向く。だから自信が積み上がらない。
比喩的に言えば、私の中にある「器」には穴が開いているんです。どれだけ自信というお水を注いでも、穴からどんどん溢れていってしまう。心理学的には「インポスター症候群」に近い状態かもしれません。
でもWEBマーケティングは、この問題をしっかりバッチリ解決してくれました。
WEBマーケティングは、従来のリアルのマーケティングと違って、全ての結果が数字で見えます。
GA4でユーザーの行動を追いかける。Search Consoleで検索順位の変動を確認する。Ahrefsでドメインの成長を数値で確認する。
重要なのは、これらの数字が「主観的な評価」ではなく「客観的な事実」だということです。
自己評価が低くても、GA4のセッション数は嘘をつきません。私がどう思おうと、Search Consoleのクリック数は増えるか減るかのどちらかです。Ahrefsのドメイン評価は、私の感情とは無関係に変動します。
ログが長く残る。自分が積み重ねてきたことが、感情ではなくデータとして証明される。
これが、私にとっては革命的でした。
数字は裏切らない。筋肉は裏切らない。パワー!
それは、穴の開いた器の外に、もう一枚大きな器ができるような感覚でした。
内側の器(自己評価)は相変わらず穴が開いている。でも外側の器(客観的なデータ)がお水を溜めてくれる。そして外側の器が満たされると、内側の器も少しずつ水で満たされていく。

この二重構造が、私にとっては機能したんです。
具体例を挙げます。
担当しているお客様のオーガニックトラフィックが大きく成長したとき。Search Consoleで上位表示キーワードが増えていくのを見たとき。Ahrefsのドメイン評価が上がったとき。
こういう数字の変化が、「お前の仕事には価値がある」と客観的に証明してくれる。
自己評価は相変わらず低くても、データは嘘をつきません。
あれです、「筋肉は裏切らない」みたいなことです。数字は裏切らない。
WEBマーケティングという仕事は、私が自分を肯定するための、大きな要素の一つになりました。
ただ、ここで気をつけていることがあります。
それは、「WEBマーケティングだけが私の全てじゃない」ということ。
もしそこを自分の全てだと勘違いしてしまうと、仕事ができなくなったり失ったときに、また自己肯定感が何もない状態に戻ってしまう。数字以外に頼れるものがない自分になってしまう。
だから、依存しないように気をつけています。
でも、現時点では、自分を肯定する方法として、今の仕事はすごく合っているなと思っています。
WEBマーケティングは、正解が一つではありません。
むしろ、「文脈によって正解が変わる」という仕組みです。
同じキーワードでも、業界が違えば戦略が変わる。同じ戦略でも、ドメインの強さによって施策の優先順位が変わる。同じ施策でも、タイミングによって効果が変わる。
つまり、たくさんの失敗があって、たくさんの正解もある・・・!
この「唯一の正解がない」という構造が、INTPしかもTの私には合っていました。完璧主義だけど、完璧な答えがそもそも存在しない。だから、「最適解を探し続ける」というプロセス自体を楽しめるんです。
だから自信をつけたいという人にも、WEBマーケティングはおすすめです。
キャリアの自信というよりも、人生の自信をつけたい人にこそ、おすすめしたいお仕事だと思っています。
ナード気質がWEBマーケティングに向いていた?
もう一つ、私がWEBマーケティングに向いていたと思う理由があります。
それは、私がナードな気質を持っていたことです。
子供の頃から音楽、アニメ、漫画、映画、アートに触れてきて、知的好奇心が旺盛だった。というより、「なぜそうなるのか」を理解したいという欲求が強かったんです。
この気質は、SEOやWEBマーケティングと相性が良かった。
なぜこのキーワードで上位表示されるのか。なぜこのコンテンツは読まれるのか。なぜこのCTAはクリックされないのか。
全てに「理由」があります。そして、その理由を調べて、仮説を立てて、検証する——このサイクルが、私にとっては苦じゃなかった。むしろ、パズルを解くような面白さがあったんです。
勉強すること自体も、昔から嫌いではありませんでした。新しい知識を得ることで、世界の見え方が変わる。その感覚が好きでした。
ここで、未経験からWEBマーケティングを目指そうとしている人に伝えたいことがあります。
どんな仕事でも、自分の技術を磨くために勉強することは必要です。
その点で、WEBマーケティングやSEOが他の仕事と比べて特別難しいということはありません。難易度の絶対値は、他の専門職と変わらない。営業にも、経理にも、デザインにも、それぞれの難しさがあります。
ただ、WEBマーケティングの難しさの「質」は少し特殊かもしれません。
答えが一つじゃない。アルゴリズムが変わる。競合も変わる。ユーザーの行動も変わる。
つまり、学び続けることと走り続けることが前提になっている仕事です。
でも、それを「大変だ」と思うか「おもしれえ仕事・・・」と思うかは、性格次第だと思います。
だから、あまりプレッシャーに感じないでください。
これからWEBマーケティングをやってみたいと思っているお客様も、そこについてはプレッシャーに感じなくて大丈夫です。
そして、WEBマーケティングの世界は今、AIが登場し、LLM(大規模言語モデル)が出てきて、すごく変わっています。一年前、いや一日前のアルゴリズムとは全然違うみたいなこともしばしば。とても流動的な業界です。
だからこそ、飽きることなく仕事を続けられている。
まあ、どの業界もそうかもしれませんが、WEBマーケティングは特に変化が激しくて愉快な業界だと思っています。
Giver精神と天職
最後に、もう一つ大きな理由があります。
私は子供の頃から、「Giver」な性格でした。
例えば、母親にミルキーを買ってもらっても、自分では食べずに全部人に配ってしまうような子供だったんです。

自分が能動的に動いて、人が喜んでくれること。そのフィードバックが、昔から好きでした。テイクはそんなに必要なくて、ギブすること自体が報酬になるタイプです。
だから、お客様さんの事業が成長して、喜んでいる姿を見るのは、この性格と完全に一致しています。
そして、お客様さんの先には、エンドユーザーさんがいます。
私には直接そのエンドユーザーさんの顔は見えません。でも、私がやっていることが誰かの役に立っている。誰かの笑顔につながっている。
そのことを、数字が証明してくれます。
月間トラフィックが増えていく。これは「サイトに来る人が増えた」という事実です。Search Consoleで上位表示されるキーワードが増えていく。これは「検索している人に見つけてもらえるようになった」という事実です。コンバージョン数が伸びていく。これは「実際に行動を起こした人が増えた」という事実です。
この因果関係の連鎖が、私にとっては報酬なんです。
お金も大事ですが、それ以上に「自分の行動が、誰かの行動変容につながった」という事実の方が、私には価値がある。
結局のところ、私の性格にWEBマーケティングが合っていた。
だから、天職なんだと思います。
WEBマーケティングのアウトソーシングではなく、編集部員として
ここまで読んでくださったお客様の皆さんへ。
Digital Retrieverには、こんなにWEBマーケティングが好きな人間がいます。
私だけではありません。チーム全員が、それぞれの熱量を持って、お客様の事業に向き合っています。
私たちの特徴は、「潜入取材」のようなスタイルです。
数字だけを追いかけるのではなく、実際にお客様の現場に足を運びます。
なぜか。
数字は「what(何が起きているか)」を教えてくれますが、「why(なぜ起きているのか)」は教えてくれないからです。
GA4で離脱率が高いことは分かります。でも、なぜ離脱するのか。その答えは、エンドユーザーの気持ちを理解しないと分からない。
だから、ライターがエンドユーザーとしてお客様のサービスを実際に体験してみたり、インタビューで得た生の声をCTAや記事制作に落とし込んだりします。
あなたの会社の編集部員として働く感じ、と言えばイメージしやすいでしょうか。
外部のコンサルタントではなく、内部の一員として機能する。そういうスタンスです。
数字の向こう側にいる人の顔が見える
だから、数字の向こう側にいる人の顔が見えるんです。
GA4で見るセッション数も、Search Consoleで見るクリック数も、Ahrefsで見るドメイン評価の向上も——全て、その先にいる人の笑顔を想像しながら、戦略を立てています。
私たちは今、一緒に仕事をしてくださるお客様を募集しています。
もしあなたの事業を、こんな熱量を持った人間に任せてみたいと思ってくださったなら、ぜひ一度お話しさせてください。
未経験からWEBマーケターになりたいあなたへ
そして、WEBマーケターを未経験から目指そうとしているあなたへ。
Digital Retrieverは、ときどきライターやディレクターの求人を募集しています。
自分の人生に軸が欲しい人も、自分の人生を自分で選択したい人も。
とりあえず応募してみて!(金原ひとみ風)
一緒にやりましょう。
最後に
WEBマーケティングは、私にとって「穴の開いた器の外にできた、もう一枚の大きな器」です。
それは、人生に自信をくれました。
そして、人の笑顔を想像しながら働ける、まじ最高の仕事です!
もしこの記事を読んで、少しでも興味を持ってくださったなら、お客様としても、未経験者としても、ぜひ一度お話ししましょう。
Digital Retrieverでお待ちしています!


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