このページでは、オーガニックチャネルについて説明していきます。
オーガニックチャネルとは、具体的にはSEO/CRM/SNS(自社運用)等の、露出やクリック自体にコストがかかるわけではないチャネルを指します。
特にTVCM等のマス広告・リスティング、ディスプレイ等のデジタル広告チャネルと比較するための概念だと考えてください。対比するために、これらの広告的チャネルを「広告チャネル」と呼びます。
オーガニックチャネルの特徴は?
さて、オーガニックチャネルは、広告チャネルと違って「露出するだけコストが増える」ものではなく、「制作するだけコストがかかる」ものなので、「制作したものが自然とみられる」状態が作り出せれば、その分だけコスパが良いチャネルになります。
そうみると、「全部オーガニックチャネルでええやん」となりそうですが、、、そうはならない理由があります。
マーケターの皆さんもわかっている通り、オーガニックチャネルは「コンテンツを作っても露出されるか媒体次第」という特徴があります。一方、広告チャネルは、成果に結びつくかは置いておいて、少なくとも「お金をかければ、露出は保証される」という点が特徴です。
誤解を恐れずいえば、オーガニックチャネルは「お客様に届くかどうか、博打的」といえます。お客様に届けるためには、媒体を攻略する必要があり、そこにはテクニックが必要になるのです。
そこで登場したのがSEO代理店やSNS代理店、PR代理店などの各種代理店・専門家で、実際に彼らが作ったコンテンツが大量に出ていたのですが、最近は媒体攻略のテクニックだけでも効果を発揮しづらくなってきている流れがあります。
当たり前ですが、代理店が代理店だけで作ると、「その会社の魅力が伝わらない一般論になりがち」という問題点があるのですが、その点は別でお伝えします。
オーガニックチャネルはコスト一定で成長が見込める
広告のコストと経由粗利推移
オーガニックのコストと露出推移
広告費は、広告をかける分だけ成長します。さらに、実態としては広告投下の上限みたいなものがあり、投下しても成長が鈍化してしまう時期が訪れてしまいます。一方、オーガニックチャネルは時間はかかりますが、積み上げて売上・粗利を獲得しやすいチャネルで、比較的広告よりも順調な成長を実現しやすいチャネルです。そのロジックは、上記図を見たらわかる通り、1年目に作ったコンテンツは、ニーズがある限りはずっと効果を発揮し続けるからです。結果として、私がかかわっている会社はオーガニックが非常にうまくいっていたところが多いですが、広告費全体の中で、オーガニックチャネルのコストは3~10%だったが、流入・CVでは半分以上を占めてることが多かったです。
ターゲットにだけ長く接点を取ることが出来ます
広告チャネルのイメージ
オーガニックチャネルのみの図
広告チャネルは、「興味のない人にも強制的に広告視聴をさせる」という特徴があります。そのため、「広告はあまり長くて複雑な情報を伝えることは向いていない」し、大量の「あまり関係がない人」に対しても広告が出てしまうので無駄な視聴が生まれやすいです。
さらに、広告はその特性上かなりの金額がかかるので、長い間接点を取るのには向いていません。
一方、オーガニックチャネルは視聴人数は広告より少なくなりますが、あなたの商材領域に関係がある人が、何かを調べる時、または関連する情報を集める時、検索またはSNSのフォロー等で自然に濃い情報に当たることになります。興味ない人に当てないので無駄になりにくいのです。
深い情報を伝えられる
さらに、オーガニックチャネルは、「説明が必要な複雑な商材」に適している理由があります。
それは、オーガニックチャネルは秒数等の制限がなく、興味がある人に当てているので、複雑な説明を理解してくれやすいのです。むしろ、深く突っ込んだ説明こそお客様の求めていることだったりするので、ニッチで複雑な自社の魅力を丁寧に説明しやすいのです。
広告だとどうしても、秒数制限や、「興味を引く」ことに終始してしまいがちです。それは、上で説明したように、広告だとどうしても、「興味がない人にも強制的に見せる」という構造上、長いコンテンツを作りづらいからなのです。60秒のTVCMでさえ放映に莫大な金額がかかることを思うと、致し方ないと思います。
一方で、「自社の魅力は、非常に細かいこの部分にある」のようなとき、それが刺さる顕在層のお客様の数は多くありません。ただし、それを調べているお客様に確実に刺さるようにしたいなら、魅力をストレートに伝えられるようにオーガニックチャネルで自社の専門領域のメディア化をしていくのは一つの有力な選択肢になりうると思います。