なぜゲーム音楽は心に残るのか?ゲームBGMが愛される理由を考えてみた

なぜゲーム音楽は心に残るのか?ゲームBGMが愛される理由を考えてみた

ふと耳にしたメロディで、懐かしい冒険の記憶や感情が鮮やかに蘇ったことはありませんか?

広大なマップを探検したり、モンスターとバトルしたり…そう、今回は、そんなワクワクするゲームの世界に欠かせない「ゲーム音楽」について、筆者・マユモトがたっぷりと語ります。

ゲーム音楽も今やオーケストラで演奏されたり、芸術として評価されたりと、立派な一つの音楽ジャンルとなっています。

ゲームガチ勢はもちろん、普段ゲームをしない人にとっても、実は身近でエモーショナルな存在なのがゲーム音楽。

今回は、そんなゲーム音楽がなぜ私たちの心に深く刺さるのか、その秘密をゆるっと、でも深く解剖していきたいと思います。最後までお付き合いいただけたら嬉しいです!

目次

ゲーム音楽が愛される理由3選

ゲーム音楽って、ほかの音楽とはちょっと違う「愛され方」をしていると思いませんか?

ただメロディが綺麗なだけじゃなくて、聴く人の心にダイレクトに飛び込んでくる、不思議な魅力がありますよね。

その理由を、大きく3つのポイントに分けて整理してみました。

①強固な記憶の定着同じフレーズを何度も聴くことで、メロディが記憶の奥深くに刻まれる
②感情のリンク自分のプレイ(体験)と音が連動し、喜びや緊張感が強く残る
③時代を超えた共感幼少期の記憶とセットで保存され、聴くたびに当時へタイムスリップできる

①繰り返し聴くことで生まれる強固な記憶

ゲームをしていると、同じ街やフィールドで何時間も過ごすことがありますよね。その間ずっと流れているのがBGM。

意図せずとも「サブリミナル効果」のように、脳がその旋律を完璧に覚えちゃうわけです。これって、普通のヒット曲を数回聴くのとは比べものにならないくらいの反復回数なのです。

②インタラクティブ性が生む感情の結びつき

ここがゲーム音楽の真骨頂!

「自分がボタンを押した瞬間にファンファーレが鳴る」

「敵に囲まれたら曲が激しくなる」

といった、自分の行動に世界が反応する体験。この、「自分が物語を動かしている」という感覚が、音楽と一緒に感情を爆発させてくれていたんですね。

③ノスタルジーを呼び起こす音楽の力

昔遊んだ作品の音楽を聴くと、当時の部屋の匂いや、友達と騒いだ記憶まで一緒に蘇ってきたりしませんか?

音楽は記憶の扉を開ける「鍵」のようなもの。ゲーム音楽はその鍵がめちゃくちゃ精巧にできているから、何年経っても色あせないんです。


「この曲、なんか好きなんだよなぁ」と感じる名曲たち。そこには作曲家さんたちの緻密な計算と、愛ゆえのこだわりが詰まっているはず。

今回マユモトは、名曲と呼ばれるゲーム音楽によく見られる4つの法則を見つけたので、ピックアップしてお伝えします。

※すべてのゲーム音楽がこの法則に当てはまるわけではございませんので、あしからず。

  • 法則①:ループを前提とした飽きない構造
    • 何十分聴いても耳が疲れない、心地よい循環が作られています。
  • 法則②:ゲームプレイを邪魔しない絶妙な主張度
    • 主役はあくまでプレイヤー。集中力を削がない「引き立て役」の美学。
  • 法則③:感情を増幅させる和音進行の選択
    • 日本人の琴線に触れる「王道」のコード進行が、感動を何倍にも膨らませます。
  • 法則④:制約が生んだ創造性
    • 昔のゲーム機は出せる音が少なかったからこそ、工夫を凝らした珠玉のメロディたち。

法則①: ループを前提とした飽きない構造

普通の曲には「終わり」がありますが、ゲーム内のBGMの場合は、プレイヤーがその場を離れるまで終わりませんよね。

曲の終わりがそのまま始まりに繋がる、継ぎ目のない「無限ループ」。この違和感のなさが、ゲームの没入感を生んでいるわけです。

この、終わりのないループ音楽×ゲームへの没入感が、いわゆるゲーム音楽に“沼る”要素の一つなのではないでしょうか。

法則②: ゲームプレイを邪魔しない絶妙な主張度

効果音(武器の音など)がしっかり聞こえるように、音の帯域を調整したり、あえて音数を減らしたり。

主張しすぎないけれど、無音だと寂しい。

こうしたゲーム音楽の絶妙なバランス感覚が、まさに職人芸といえるでしょう。

法則③: 感情を増幅させる和音&メロディー

「ここで泣かせたい!」という場面では、切ない響きを。

強敵との戦いでは、緊張感と闘志を高める誇り高きメロディーを。

音楽からくるアプローチで、私たちの心は知らず知らずのうちにコントロールされているのかも…しれませんね。

法則④: 制約が生んだ創造性(ファミコン時代の音源制限)

昔のファミリーコンピューター(以下、ファミコン)は、同時に出せる音がたったの3つ(ノイズを合わせると4つ)でした。

今のオーケストラみたいな豪華な音は出せません。

でも、その限られた「3つの枠」でいかに豪華に聴かせるかを突き詰めた結果、今もなお愛される神曲たちが誕生したんです。

【シーン別】ゲーム音楽が果たす役割を解剖

先述した通り、私たちがゲームをプレイしているときには、ストーリー展開はもちろんのこと、ゲーム音楽によっても心をコロコロと転がされています。

シーンごとの音楽がどんな「お仕事」をしているのか、ちょっと覗いてみましょう。

バトルBGM

テンポが速く、ドラムやベースが効いた曲が多い気がします。

これは心拍数を上げて、プレイヤーを「戦闘モード」にするためなのではないでしょうか。

負けられない戦いでの、あの手に汗握る高揚感…たまりませんね!

フィールドBGM

広大な世界を歩くときに流れる曲。ゆったりしつつも、冒険の広がりを感じさせてくれるような名曲が多いですよね。

長時間聴くことになるので、ストレスを感じさせない「癒やし」の要素も含まれているような気がしませんか?

ホラーBGM

あえてリズムを崩したり、不安を煽るような高い音を使ったり、時には“無音”を使ったり…プレイヤーの恐怖心を最大まで引き出すホラーゲームのBGM。

耳を塞ぎたくなるようなあの不穏さが、没入感を高めてくれるんですわ…。

エンディングBGM

すべての戦いを終えた後に流れる、祝福と少しの寂しさ。苦しい戦いも、楽しかった記憶も、もうここから新たに追加されることはないのか…と思うと、切なく寂しい気持ちになりますよね。

プレイヤーの努力を称えるような壮大な旋律は、最高の達成感をプレゼントしてくれます。

時代が変えたゲーム音楽の表現力と制約の美学

ゲーム機の進化は、音楽の歴史そのものでもあります。

昔の「ピコピコ」から今の「オーケストラ感」まで、それぞれの時代の良さを辿ってみましょう。

ファミコン時代~なぜ8bitサウンドは今も愛されるのか~

音がシンプルだからこそ、メロディそのものの良さが際立っていました。そのシンプルかつキャッチーなメロディーラインを考えるのは、至難の業だったことでしょう。天才が魅せる業ですね。

個人的には、「ドクターマリオ」の「FEVER」とか大好きで、仕事中に流すこともあります。

ファミコンを使ったことのない若い世代も、このような8bitサウンドを聴いて「オシャレ!」とか「エモい!」と感じてくれるのは、無駄を削ぎ落とした純粋なメロディの力があるからではないでしょうか。

プレイステーション時代~オーケストラ化の革命~

録音された「本物の音」が流せるようになり、ゲーム音楽は一気に映画音楽のような豪華さを手に入れます。

たとえば、「モンスターハンター」シリーズのメインテーマとか。オーケストラの良さがギュッと詰め込まれた名曲ですよね。

現代:~総合芸術としてのゲーム音楽~

今のゲームは、プレイヤーの状況に合わせてリアルタイムで曲のアレンジが変わる(インタラクティブ・ミュージック)という、とんでもない技術が使われています。

もはや音楽は「添え物」ではなく、ゲームの世界を構成する「空気」そのものと言えるのではないでしょうか…!

なぜゲーム音楽コンサートが満席になるのか?

先ほど紹介した「モンスターハンター」シリーズはもちろん、「ファイナルファンタジー(FF)」シリーズや、「UNDERTALE」など、数多くのゲーム作品がオーケストラコンサートを開催しています。ゲーム音楽がより身近な存在になっていることが感じられますね。

ここでは、なぜゲーム音楽のコンサートが開催され愛されているのか、その秘密を深堀りしたいと思います。

ゲームそのものが認められるようになった

昔は「たかがゲーム」なんて言われることもあったようですが、今は違います。

ゲームそのものが日本を代表するサブカルチャーであり、そして文化として認められるようになりました(良い時代になったもんだ…涙)。

また、昔ゲームに熱中していた世代が徐々に社会人になり、使えるお金が増えた=運営側もお金のかかるイベントを企画しやすい、というメタ的な(?)要素もあると思います。

オーケストラコンサートは、どうしてもチケット代が高くなりがちですからね(それでも行くのがヲタク魂ってもんよ!)。

世代を超えて共有される音楽記憶

お父さんが遊んでいたゲームを、今はお子さんが遊ぶ。

先述した通り、あの頃ゲームに熱中していた子どもたちが大人になり、そんな光景も当たり前になりました。

コンサート会場に行くと、幅広い世代の人が同じ曲で涙している。ゲーム音楽は、もう既に、世界と世代を繋ぐ「共通言語」になっていると感じます。

【神曲】個人的におすすめするゲーム音楽15選

ちっちゃな頃からゲームと共に育ち、時には親の目を盗んででもゲームしてた筆者・マユモトが、音楽性バツグンの15曲をピックアップしました。

「ゲームは詳しくないけど、良い曲は聴いてみたい!」という方も、ゲーム玄人な方も、「これがゲーム音楽!?」と驚くようなクオリティの神曲たちを集めてみましたので、ぜひ聴いてみてください!

「塊魂」シリーズ|月と王子 / Moon & Prince

ラップとジャズが混ざったような、まさに神曲。なんと、あの有名演歌歌手・新沼謙治さんが歌ってるんですよ。ゲーム音楽を。こういう神コラボが、ゲーム音楽の醍醐味でもありますよね。

この曲および「塊魂」シリーズの楽曲をきっかけに、「ゲームの曲って、なんかいいな」と思い始めた幼いころの記憶があります。

「塊魂」シリーズ|LONELY ROLLING STAR

※「LONELY ROLLING STAR」は14:59~登場します。

キラキラしたポップス。切なくて可愛い、まさに「エモい」の塊と言っても差し支えない一曲でしょう。

実は「塊魂」シリーズの一部楽曲は、JOYSOUNDのカラオケで歌えるってご存知でしたか?

この「LONELY ROLLING STAR」は、マユモトが心を許した戦友(とも)とのカラオケで歌いがちな一曲です。

「塊魂」シリーズ|真っ赤なバラとジントニック / Red Rose with Gin & Tonic

※「真っ赤なバラとジントニック」は33:04~登場します。

大人の雰囲気たっぷりなスウィングジャズ。今ならお酒を飲みながら聴いても良いでしょう。歌っているのはなんと、イラストレーターであり歌手の水森亜土さんです。これまた神コラボですよね~。

「オシャレ魔女♥ラブandベリー」|まちでうわさの…

当時の女児たちが夢中になった、キャッチーすぎる一曲。最後のキラーワード「渋谷のワンコが待っている~♪」が脳内から離れることを許しません。そして「渋谷のワンコ~」の部分はタンバリンを押すのが地味に難しい連打でしたよね…。

「きみのためなら死ねる」|きみのためなら死ねる

一度聴いたら最後な中毒性MAXソング。まず、このゲームタイトル&楽曲タイトルが刺激強いですよね。同シリーズ(?)のゲームタイトルも言わずもがな。

男性コーラスの何とも言えないあの感じ。シュールだけどなぜか何度も聴いてしまう一曲です。

「どうぶつの森」シリーズ|とたけけソング

ギター1本の弾き語り。…のはずが、自宅に持ち帰って“〇〇なコンポ”とかに入れて聴くと、ギター以外の音もモリモリ入ってるんですよね。

当時、一緒に通信して遊んでいた友達に、「とたけけの歌、どれが一番好き?」なんて話していたのを思い出しました。懐かしいェ~~~~~!

「スプラトゥーン」シリーズ|シオカラ節

民謡っぽいのにデジタル。独特な世界観に一瞬で引き込まれる、「スプラトゥーン」シリーズを代表する一曲と言っても過言ではありません。

あ、ちなみに、この「シオカラ節」もJOYSOUNDで歌えちゃいます。しかもイカ語で。

「スプラトゥーン」シリーズ|シオカゼの星

「スプラトゥーン3」で登場した、切なくも美しいメロディーが特徴の一曲。どの段階で流れるかはネタバレになるので言えませんが、はじめて聴いた時には「なんて素晴らしい曲なんじゃ…」と打ちひしがれた記憶があります。

「ポケットモンスター ダイヤモンド・パール」|じてんしゃ

※「じてんしゃ」は39:20~登場します。

軽快なメロディに背中を押されて、どこまでも行けそうな気分になる一曲。こちらは先述したループ系の音楽です。

はじめてゲーム内で自転車を手に入れた時の、あの衝撃。「こんな早く移動できるもんなん…?」と、コタツに入りながら驚いた記憶があります。

「ポケットモンスター ダイヤモンド・パール」|ヨスガシティ(昼)

※「ヨスガシティ(昼)」は41:58~登場します。

優雅で上品、そしてどこか都会的な街の雰囲気に憧れちゃうような一曲です。夜の落ち着いたヨスガシティもムーディーで良いんですが、個人的には昼の方が好きですね。

子どもながらに(年齢がバレる汗)、都会で働くバリキャリウーマンたちを思い浮かべていたように思います。

「ポケットモンスター ダイヤモンド・パール」|チャンピオンシロナ

※「チャンピオンシロナ」は02:18:12~登場します。

緊張感あふれるピアノのイントロ。強敵に挑む覚悟が決まる、超絶かっこいい神曲です。

シロナって、いいですよね…大人のお姉さん感。

何度もピアノで弾いてみようと思いましたが、その難易度から挫折した経験があります。また挑戦してみようかな。

「ことばのパズルもじぴったん」シリーズ|バンビーニ

パズルを解くのが楽しくなるような、オシャレで可愛いポップミュージック。

こちらもTHE・大人のお姉さんって感じの声が登場します。「教えてあげる」と囁くあの感じ…こんな曲があるんだ、と子どもながらに衝撃を受けましたPart,2。

「ことばのパズルもじぴったん」シリーズ|cherry

こちらもゲーム音楽の枠を超えた名曲(マユモトの超個人的意見)。「ことばのパズルもじぴったん」シリーズは、マイステージ毎にランダムで楽曲が流れる(はず)なのですが、この曲に当たるとルンルンでプレイしてた気がします。

「ことばのパズルもじぴったん」シリーズ|その猫の名はアンドレ

なぜ猫で、なぜ“アンドレ”なのか…この謎を解き明かしている方がいらっしゃいましたら、ぜひともマユモトにご一報いただければ幸いです。

そんなことはさておき、個人的には「もじぴったん」のポップでかわいい雰囲気を存分に味わえる一曲だなと思っています。

「スペースチャンネル5」シリーズ|全楽曲

レトロだけど近未来!スペース感満載の楽曲たちが最高にアガります。

テーマ曲は、有名なジャズナンバー「メキシカンフライヤー」。近未来×ディスコ調な音楽たちは、いつ聴いても私たちをノリノリにさせてくれます。

筆者・マユモトは、映画「スウィングガールズ」で、主人公の家族がプレイしていた情景が、強烈に印象に残っています。「メキシカンフライヤー」は同作品でも演奏された一曲でもあるんですよ。

ゲーム音楽(ゲームBGM)質問コーナー

最後に、ゲーム音楽についてよく聞かれる疑問にサクッとお答えします!

ゲームBGMとゲーム音楽に違いはある?

言葉の使い分けですが、BGM(背景音楽)はゲームプレイ中に流れる曲を指し、ゲーム音楽は主題歌やボーカル曲も含めた「ゲームにまつわる音楽全部」を指すことが多いです(マユモトの個人的主観ではあります)。

ゲーム音楽を仕事にするには?

作曲の勉強はもちろんですが、最近は「ゲームの状況に合わせて音を制御するプログラム」の知識も求められます。

いわゆる“ゲームサウンドクリエイター”と言われる職業ですね。

専門学校や音大のゲーム音楽を学べる専攻も増えているので、気になる方は調べてみてはいかがでしょうか。

ゲーム音楽で最高の1曲は?

これはもう、人それぞれ!(笑)誰かに決められるものでも、決めてもらうものでもありません。

でも、歴史を変えたという意味では『スーパーマリオ』の地上BGMなど、世界中の人が認める「最高の一曲」候補はいくつも存在しているでしょう。

まとめ:ゲーム音楽はいつも心の中で響いている

ここまで読んでくださってありがとうございます!ゲーム音楽の魅力、少しでも伝わりましたでしょうか?

ゲーム音楽は、ただの「背景の音」ではありません。それは、私たちがゲームの中で経験した喜び・悔しさ・驚き・感動のすべてをパッケージした、大切な“思い出の箱”なんです。

たとえゲームをクリアして何年も経ったとしても、そのメロディを聴けば、いつでもあのキラキラした冒険の日々に戻ることができます。

もし、今の生活に少しだけ彩りが欲しいなと思ったら、ぜひお気に入りのゲーム音楽を探してみてください。

イヤホンから流れるその1曲が、あなたの今日をちょっとだけ特別な「物語」に変えてくれるかもしれません。それでは、素敵なゲーム音楽ライフを!

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