| ✔ AIで推し活はできる。 でも、鵜呑みにすると“推しの歴史が書き換えられる”。 |
「AIで推しの情報を調べたら、知っているはずの経歴が微妙にズレていた」
そんな経験はありませんか?
生成AIは、調べものから文章作成、壁打ち相手までこなす
“万能ツール”として定着しつつあります。
俳優・声優・アイドルなどの
いわゆる「推し」の情報をAIで調べる人も、きっと増えているでしょう。
結論から言うと、AIで推し活は「できるけれど、注意が必要」です。
経歴や出演作をざっくり整理するには便利ですが、
期生・時系列・立場など、推し活で大切な情報ほど、AIは間違いやすい。
私は普段、AIを活用して記事制作の効率化を行っているライターです。
使用歴は約2年半。
その立場から今回は、
「推し活とAIは、どこまで相性がいいのか」
そして
「AI時代に、なぜ“人が書く価値”が残るのか」
について考えてみました。
まずは自分の推しについて調べてみた

さて、まずは私の推しである
某劇団の役者さんについてAIに質問してみます。
今回は、あえて
経歴や出演作、立場の変化などについて
正しい情報と誤情報を交えたうえで
「この情報が合ってるか確認して」
と投げてみました。
個人のお名前を出すのは憚れるので、ざっくりとまとめると
…うーん。
非常に微妙な結果です。
正確な情報をもらえなかった悲しさと同時に、
「自分のほうが詳しいな」と感じてしまった
ちょっとした誇らしさもありました(笑)
一見詳しそうなのに間違いを起こすAI
もちろん、
AIからは、それっぽく整った答えが返ってくるんです。
AIの回答は、とても流暢。
専門用語も出てくるし、年号も作品名も並びます。
一見すると「ちゃんと調べてくれた」ように見えてしまいます。
だからこそ厄介なのが
「知らない人が読んだら信じてしまいそうな誤り」
が混ざってきてしまうこと。
推している側からすれば、
「そこ、違う」とすぐに気づける内容でも、
もしこれから推そうとしている人が調べていたらどうでしょう。
そのまま、誤った情報をインプットしてしまいますよね。
これって結構危ういかも。
早い。でも、単純に信じるのはストップ。
今回の結論として思ったのは…
情報を集めてくれるのは早い。
でも、信じきることはできない。
公式サイトをさかのぼるよりも
過去の資料を引っ張り出すよりも
AIの答えは、圧倒的に早い。
でも、その情報が正しいかどうかは、
結局は自分で確認しなければいけません。
「AI、この情報合ってる?」と聞く行為は、
いつの間にかAIの回答を検閲・修正する作業に変わっていきます。
これは効率化なのか。
それとも、新しい形の修行なのか。
なぜ“推しジャンル”ほど間違いやすいのか

この理由はシンプルですね。
① 一次情報が分散している
推しジャンル…
俳優、声優、アイドル、舞台関係。
これらの正解は、
- 公式発表
- 公演・ライブ・舞台の資料
- 当時のインタビュー
- ファンの記録や考察
など複数の場所に分散していて、
Wikipediaだけでは拾いきれない情報が多いのが特徴。
AIは「多数の情報を平均化」して答えるため、
“正確な1本の線”ではなく、“それっぽい平均像”を出してしまうのですね。
② 文脈を「重要度」で判断できない
推し活では、
どのタイミングの話なのか
どの立場(トップ・メンバー・サブ)だったのか
誰との関係性だったのか
がとても重要になりますよね。
でもAIにとっては、
それらはすべて同じ重さの情報。
その結果、
活躍期の代表作
トップ・センター時代の話
退団・卒業のエピソード
が、ひとつの流れとして混ざってしまうことが起きます。
つまり「知らないジャンル」では便利、「好きなジャンル」では不安
AIは、
まったく知らない分野をざっくり知る
興味を持つきっかけを作る
にはとても便利です。
でも推し活になると、
自分の記憶と食い違う
微妙な違和感が増える
最終的に信用できなくなる
という現象が起きがち。
好きだからこそ、間違いに気づいてしまう。
これが推し活とAIの相性の難しさです。
それでもAIは、推し活に使えないわけじゃない

大切なのは、使い方の距離感。
AIが向いている使い方
・推しの経歴をざっくり振り返る
・年代や流れを整理する
・記憶を呼び起こすヒントとして使う
・個人よりも箱の情報チェック
AIに任せない方がいいこと
・期生・順番・相関関係の最終確認
・推しの経歴を断定的に語る
・ニッチな情報を得る
・記事やまとめのファクトチェック
AIは「答え」ではなく、下書きや整理役として使うのが、いまのところ安全ですね。
そして、これからあなたの推しを誰かに知ってもらいたいときに
「AIに聞いてみて!」と言うのは控えた方がいいかも…。
推し活に必要なのは、やっぱり“自分で確かめる時間”
最終的に信頼できるのは、
- 公式サイト・公式発表
- 当時の資料
- 自分や仲間の記憶と照らし合わせること
この一手間があるからこそ、
推し活は深く、楽しくなります。
調べれば調べるほど、推しへの愛が深まるかもしれませんね。
推し活で起きる違和感は、実は“ライター目線”でも重要
ここまではファン視点での話でしたが、実はこの“違和感を見抜く力”は、情報を扱う仕事にも直結します。
推し活でAIに違和感を覚える人は、
無意識のうちに、次のことをチェックしています。
- 情報の整合性
- 時系列の一貫性
- 文脈と感情のズレ
これはそのまま、
企業ストーリーやブランドヒストリー、人物インタビュー記事などを読むときに必要な感覚と同じです。
「なんとなく違う」を言語化できる人は、編集視点を持っている。
ここが、ただの感想で終わる人と、「書ける人」の分かれ道です。
AIは便利だが、判断を代替してくれる存在ではない
AIの便利さは以下のような点。
- 情報収集の入口
- 思考を整理する補助
- たたき台の作成
ただし、
- 正しさの最終判断
- 文脈の取捨選択
- 読み手の感情への配慮
これらは、いまだ人の領域です。
推し活でAIを疑う感覚は、
そのまま「情報を扱う仕事に必要な感覚」でもあります。
まとめ

AIは推し活の伴走者には、まだなれません。
けれど、違和感を通して
「自分は何を大切にしているか」を浮き彫りにしてくれます。
正確さを求める理由。
文脈にこだわる意味。
物語を壊したくないという気持ち。
それに気づいている人は、
きっと情報を丁寧に扱える書き手です。
AIが間違えること自体が問題なのではありません。
問題は、間違っていると気づかずに使ってしまうこと。
推し活で培われた「違和感に気づく力」は、
そのまま、良いコンテンツを見抜く力でもあるのかもしれません。
AIを活用しつつも、最終的な判断や文脈設計は人が担う。
そんな視点で、情報の正確性と読みやすさを両立した記事を執筆しています。


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