独立6年目のライターが、AI時代に「やらない仕事」を決めた理由

今年で、ライターとして独立して6年目になります。
これまではありがたいことに安定して仕事をいただきながら過ごしてきました。

ただ先日、自分にとって「書く仕事」とは何なのかを改めて考える出来事がありました。

このタイミングで一度、仕事を選ぶ基準について言葉にしておこうと思います。

目次

経理事務として働いていた頃に感じていたこと

前職は、建設業界の上場企業で経理事務をしていました。
女性の少ない会社で、部署に関わらずお茶汲みや展示会の受付は女性が担当するという社風でした。

決算業務にも一部関わらせてもらいましたが、「女性は早く帰らないといけない」という配慮もあり、深く携わることはできませんでした。
上司なりの気遣いだったのだと思います。

ただ、その配慮によって経験の幅が広がらないことにも、もどかしさを感じていました。

業務改善のためにマクロを学び、実際に仕組みを組んだこともあります。
しかし、紙を中心とした業務フローが多く、思ったように活かせないまま時間が過ぎていきました。

銀行業務のために免許を取得したものの、他の若手社員が業務中に事故を起こしたことをきっかけに、社内の方針変更で若手社員の運転業務はなくなりました。

そのあたりから「自分はどうやったら必要とされるのか」と考える時間が増えていきました。

書くことで、自分が必要とされていると感じられた

そうした中で出会ったのが、ライターという仕事でした。

大学時代に論文でいくつか賞をいただいた経験があり、文章を書くことには少し自信がありました。
副業として始めたところ、ありがたいことに継続的に依頼をいただけるようになり、半年ほどで独立を決めました。

ライターとしての5年間は、決して順風満帆というわけではありませんでしたが、自分が書いた記事が公開され、読者の役に立ち、企業の成果につながる。
その実感を積み重ねられる時間でした。

「自分の仕事が、誰かの役に立っている」と感じられることが、私にとって大きな意味を持っていました。

AI時代の変化と迷い

昨年頃から、AIの普及による変化を肌で感じるようになりました。
外注を減らす企業が増え、長くお付き合いのあった会社が倒産したこともあります。

そして先日、ある案件でAIをフル活用したレギュレーション変更の連絡を受けました。
マニュアルを読んだ瞬間、正直に言えば強い違和感がありました。

私はAIの活用に賛成派で、実際に日々の業務の中でも効率化のために使っています。
ただ、その変更内容は「読者にどう価値を届けるか」よりも「AIと判断されないようにAIで出力した文章を整えること」に重きが置かれているように感じました。

業務の効率を高めることは重要ですが、その結果として読者への価値提供が後回しになってしまうのであれば、そこに自分の役割を見出すことはできません。

連絡を受けた日は夜遅くまで眠れませんでした。
収入面の不安も当然あります。
結婚している身として、感情だけで決めるわけにもいきません。

3日間考え続けた末に、来月以降の仕事を辞退することを決めました。

私にとっての「書く仕事」

夫に相談した際、「ライターという仕事に誇りを持って、楽しいと思って働いてほしい」と言われました。
その言葉をきっかけに、自分が何を大切にしているのかが整理できました。

私にとってライターとは、単に文章を整える仕事ではありません。

読者の疑問を解消すること。
企業の意図を正確に伝えること。
そして発注者から「任せてよかった」と思ってもらえること。

自分を必要としてくれる現場で、責任を持って役割を果たすことが、私にとっての「書く」という仕事です。

AI時代に選んでいきたい仕事

生活のための仕事は必要ですし、ライスワークとライフワークを両立することも現実的な選択肢だと思います。
ただ、AIが急速に進化する今だからこそ、「誰と」「どの方向を向いて」仕事をするのかが、より重要になると感じています。

株式会社デジタルレトリバーでのお仕事は、読者に価値のあるコンテンツを届けるという一点で、社長である上田さんをはじめ、ディレクターの方々、ライターの皆さんが同じ方向を見ています。
効率だけではなく、価値をどう届けるかを考える現場であること。

それが、私がこれからも力を注ぎたいと思える理由です。

独立6年目。
これからも、自分の基準を大切しながら、任せてもらえる仕事を誠実に積み重ねていきたいと思います。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次